USELESS

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最近読んだマンガが良かった。イエスタデイをうたって。基本的にはボーイミーツガールの物語ではあるんだけど主要キャラの思惑が交差しまくってカオスな感じの四角関係でしかもモラトリアム特有の割きれなさみたいなものとリンクして振り子のようにストーリーが行ったり来たりをもどかしく読み進めるだけのマンガなんだけどそれがすごく丁寧に描かれてて不思議な心地よさがあって。1巻2巻あたりはキャラの台詞回しというかキャラづけにぎこちない部分もあるしかったるいとは思って読むのやめようかと思ったけど巻を追うごとにどんどん良くなっていって最後は優勝した。よく漫画家とか小説家がいうやつでキャラクターをつくって舞台に立たせると勝手に物語が進んでいくっていうけどまさにそれって感じだった。物語の序盤から各キャラの動機づけがわかりやすく丁寧に描かれているからそしてそれがちょうど良い具合にお互いに干渉し合うっつーか牽制しあうから簡単には解決せずに面白いみたいな。ナラティブとは結局のところキャラクターの動機vs障害なわけで障害が解決しずらいほど理解できないほど面白いってのがあり、それはバトル漫画とかだと顕著だろうけど単純に敵が強くて工夫しないと倒せない(機転の効いた打開ができた時のカタルシスになる)とか、敵の動機がわからない読めない(徐々に謎が明かされていく興奮)とか、あと敵にも一理ある(自分の動機を達成することにたいする倫理的な障壁)とか、キャラクターの理想と現在地のその差分が物語になるんだけど、それがすごい面白い形で実装されてるなって印象の漫画だと思った。4人主要キャラがいて四角関係、後半はもっとカオスになるんだけど基本的にはどちらに肩入れするわけでもなくフラットに描かれるのでどちらにも一理あるパターンの緊張関係ができててそれが物語としてもどかしく美味しいなあって感じなんだよな。幼馴染とか5年越しの10年越しの片想いとか現実的に考えるとどうなん?ってパターンが多いんだけどそれは理屈を超えた動機づけとしてはある意味正しいなと思うわ。このキャラクターは絶対にこうしたいんですこの人と引っ付きたいんですってのがないとテンション下がるしな。キャラクターの動機づけがsそこまで理詰めじゃないというか割と適当に流されるのは嫌いじゃない。むしろ物語に集中できて良い。ホラゲーとかも妻が失踪しました探しにいきますくらいのほうが障害との対立がはっきりと浮き彫りになるから良いと思ってる。逆にこいつ何がしたいんってなりだすとゲームプレイするモチベが下がるっつーか。なぜかゲームの話してんな自分。なんだっけ個人的にはハルちゃんがお気に入りのキャラなんだけど最初手に取ったきっかけはジャケ買いしたからってくらいビジュが良い。漫画は絵柄が大事だとは思うけど各話の扉絵が美しくて惚れ惚れする。キャラクターとしての造形も薄っぺらではなく社交性高く見える人にありがちな感じの嘘八百のその場その場で適当なこと言って場を流すみたいな人で根は人見知りみたいなところがすごいリアルっつーか。肝心の恋愛部分に関してはリクオに一目惚れしたっていう5年越しの片想いしてましたみたいなファンタジーなんだけど。その相手のリクオはほどよく青年漫画らしいやれやれ系没個性キャラでそれがまたハルちゃんの恋に絶対感を与えるのに一役買ってるよな。理由なんてありませんって感じが良い。リクオの想い人のシナ子はたぶん主要キャラの中で一番嫌われてるんじゃないの。まあこの漫画の悪役ポジみたいな感じだよな。それぞれの想いのボトルネックになってる清純ウブ系ビッチはたちが悪いよ。好きだった人が死んだからってのはわかんだけど過去を美化しすぎ。まあこの設定もファンタジーだから良いんだけどさ。浪くんも個人的に好きなんだけど読み返したらしな子の8つ年下なの初めて気づいた。高校生でこの年齢差は割とおもろい。こう考えるとどいつも狂ってんな。あのなんだっけ雨宮さんの幼馴染の清楚系メンヘラ女子みたいなキャラが最後出てくるけど10年間会ってなかったのに想い続けてるとか超越しすぎてんだろとか疑問持ち始めるとウケるけどそれが読んでる間は割と違和感なくスーって入ってくるのはやっぱ画力の賜物というかちょっとした表情の書き分けとかがとても良くて説得力があるんだろうなと。物語って理屈じゃないのよ。ノリだよノリ。勢いがあれば読者もまあ然もありなんと変に納得してしまう。漫画の特権はこの勢いだよなと思った。